オープンソース化によりプログラミング言語やフレームワーク、ライブラリは日々メンテナンスされており、バージョンアップしています。
新しい機能が追加されることで実装の選択肢が増えますので、顧客の課題解決の幅も広がります。 しかし現実にはサービスをリリースしてから一度もバージョンアップしていないというプロダクトが多く存在するように思います。
バージョンアップをするメリットと注意点を解説いたします。バージョンアップ対応を見直すきっかけになれば嬉しいです。
アプリのソースコードを直すよりも効果的!?
バージョンアップをすることで以下のメリットが生まれます。
- 新しい機能が使えるようになり、顧客へのサービス提供の幅が広がる
- 既存バグが修正されて、アプリの性能が向上する
- メモリの効率化によりパフォーマンスが向上することがある
2と3に関しては、アプリのソースコードをほとんど修正せずとも、これらのメリットを享受することが出来ますので、バージョンアップを避ける理由はありません。
場合によってはアプリのパフォーマンスチューニングをするよりも、バージョンアップのほうがパフォーマンス改善に繋がることもあります。 賢いチームほどバージョンアップを軽視せずに積極的にバージョンアップしてメリットを享受しているのです。
情報感度が上がる
また、バージョンアップを心がけると情報の感度が高まるというメリットもあります。 バージョンアップには、新しいトレンドや技術を取り入れることが多いので、バージョンアップ対応を介して情報のキャッチアップができます。
各種言語、フレームワーク等のSNSアカウントをフォローしてアップデート情報をキャッチアップしましょう。
バージョンアップで注意すべきこと
メリットばかりあるように思えるバージョンアップ対応ですが、注意すべき点がいくつかあります。
安定版のみ使用すること
基本的には安定版のみを使用するようにしましょう。 安定版は致命的な不具合などが解消されていているので、安心して使用することが出来ます。
マイナーバージョンアップは1つずつ
マイナーバージョンアップは1ずつ行うようにしましょう。 基本的にはマイナーバージョン番号を飛ばさないようにしたほうが無難です。
番号を飛ばしてバージョンアップすると変更箇所のキャッチアップが難しくなります。もし問題があった場合に、どのバージョンによる原因なのかが把握できない可能性があります。
メジャーバージョンアップは慎重に
メジャーバージョンアップは大幅な仕様変更を伴ないことが多いので、安易な気持ちで行ってはいけません。 大抵はバージョンアップ手順のドキュメントが用意されていますので、それを参考に行いましょう。
また、「ワーニングが出ていないこと」「ユニットテストが全てパスすること」「画面での動作確認が正常であること」などの確認を行った後に反映するようにしましょう。
バージョンアップはコツコツと
日々の開発タスクの中にバージョンアップ対応を盛り込んでおくことで、変更時の影響が少なくなります。
バージョンアップは一気にやるよりもコツコツやることをオススメいたします。